墓じまい改装専門
行政書士事務所

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最近の墓石はどこから来るのか

2026.06.09

お墓参りに行ったとき、並んでいる墓石をよく見てみると、真っ黒なもの、青みがかったもの、あるいは優しいピンク色をしたものなど、実にさまざまな表情があることに気づくと思います。

「お墓の石といえば御影石(みかげいし)」とよく言われますが、実はその種類や産地は驚くほど多様です。

石材店で15年、様々な石に触れてきた私が、知っているようで知らない「お墓の石材」の奥深い世界をご案内します。

1. 「御影石」という名前の正体

実を言うと、地質学や鉱物学の教科書に「御影石」という種類の石は存在しません。

これは学問上の分類ではなく、お墓や建築の業界で使われる一般的な流通名(ブランド名)です。

その正体の多くは、マグマが地下深くでゆっくり冷えて固まった「花崗岩(かこうがん)」です。

かつて兵庫県の御影地方で質の良い花崗岩が採れたことから、今でもお墓に使われる硬くて美しい石の総称として「御影石」と呼ばれています。

また、お墓に使われる石には、独特の渋い風合いを持つ「安山岩(あんざんがん)」や閃緑岩(せんりょくがん)などもあり、これらも広い意味で御影石の仲間として扱われることがあります。

2. ブランド化する「日本産」と、世界各国の石

墓石に使われる石の産出国も、時代とともに大きく変化してきました。

最高峰とされるのが日本産の石です。

なかでも香川県で採れる「庵治石(あじいし)」は、きめ細かな模様と「斑(ふ)が浮く」と呼ばれる独特の光沢を持ち、世界一高価な石材として知られています。

日本の気候風土で何十年も美しさを保ち続ける耐久性があり、今でも根強い人気を誇ります。

一方で、昭和の終わりから平成にかけて主流となったのが、安価で均質な中国産です。

日本の墓石の多くが中国の工場で加工されるようになり、お墓を身近な価格にする立役者となりました。

さらに、深い黒色が美しいアフリカ産の黒御影石や、鮮やかな赤や緑など個性的な色合いを持つヨーロッパ産の石など、世界中からさまざまな石が日本へと集まっています。

3. 近年のトレンド:東南アジアの台頭

さらに近年、石材業界で大きな注目を集めているのが、ベトナムやカンボジアなどの東南アジア産の石材です。

中国国内の人件費高騰や環境規制の強化に伴い、新しく安定した供給地として急速にシェアを伸ばしています。

ベトナム産の白御影石などは、手頃な価格でありながら品質も安定しており、これからの令和のお墓づくりにおいて欠かせない選択肢の一つになりつつあります。

最後に:石の価値を知る「お墓の専門家」として

お墓を新しく建てるときはもちろん、実は「墓じまい」をする際にも、そのお墓がどんな石でできているかを知ることはとても大切です。

石の種類によって硬さや重さが異なるため、解体工事の難易度や処分費用(見積り)の妥当性を見極める重要な指標になるからです。

我が家のお墓には、どんな歴史を持つ石が使われているのだろう。

そんな小さな疑問を持つことから、お墓の未来を考える一歩が始まります。

~ 遠くの「心配」より近くの「再会」 ~