お墓参りとは違う?ご遺骨を「お迎えに行くとき」の準備と注意点
お墓へ向かうとき、多くの人が思い浮かべるのはお墓参りでしょう。
しかし、墓じまいや改葬(お引越し)の際には、お参りではなく、ご先祖様のご遺骨を「お迎えに行く(骨出し)」という特別な節目を迎えることになります。
普段のお参りと同じ感覚で行くと、現地で思わぬトラブルに直面したり、準備不足で慌ててしまったりすることが少なくありません。
今回は、石材店で15年現場に立ち、現在は行政書士として数々のお引越しをサポートしている私たちが、ご遺骨をお迎えに行く際の正しい手順と必要な準備についてお話しします。
1. 普段の「お参り」と「お迎え」の持ち物の違い
普段のお墓参りであれば、持っていくものはお花や線香、お供え物、地域や宗派によっては榊(さかき)などが一般的です。
しかし、お墓からお骨を取り出して別の場所へ運ぶ「お迎え」の時には、故人を偲ぶための供養品に加えて、ご遺骨を安全に、尊厳を持って持ち帰るための道具が必要になります。
- 白い布・風呂敷:長年お墓の中にあった骨壺を包み、保護するために使います。
- 遺骨を入れる手提げバッグ:骨壺は陶器製で重く、滑りやすいため、底がしっかりした専用のバッグや大きめのトートバッグがあると移動の際に安心です。
さらに重要なのが、お墓の中にある骨壺の状態です。お墓を開けてみると、結露で中に水が溜まっていたり、経年劣化でひび割れていたり、骨壺を収める桐箱がボロボロに朽ちていたりすることがよくあります。
その場合は、現地で別の新しい骨壺や、移動用の専用ケースに中身を入れ替える(移し替える)準備も想定しておかなければなりません。
2. 絶対に自分たちでやらないで!カロートを開ける危険性
お迎えの当日、最も注意しなければならないのが「カロート(納骨室)のフタを開ける作業」です。
お墓の構造にもよりますが、ご遺骨が納められている空間の入り口(拝石など)は、非常に重い石で塞がれています。
数十kg、時には100kg以上ある石を、自分たちで開けようとしたり、立ち会ったご住職にお願いしたりするのは絶対にやめてください。
無理に動かそうとすれば、深刻な事故を引き起こすだけでなく、重い石に手を挟まれて大ケガをしたり、石を落として大切な墓石を割ってしまったりするリスクがあります。
また、長年閉ざされていたカロート内には水や虫が溜まっていることもあり、一般の方が安易に手を入れるのは危険です。
お迎えが決まったら、必ず前もって霊園の管理事務所や懇意にしている石材店に連絡を入れ、「〇月〇日に骨出しをするので、当日作業をしてほしい(またはカロートを開けておいてほしい)」と依頼しておくことが鉄則です。

最後に:遠方や複数のお骨でも、安心してお任せください
お墓が自宅から遠い場所にある場合や、カロートの中に何柱ものご遺骨が眠っている場合は、移動の段取りだけでも精神的な負担が大きくなるものです。
「途中で骨壺が割れたらどうしよう」「お骨の数が見積もりと違ったらどう手続きすればいいの?」と不安になるのは当然です。
石材店での15年間、施工監督や営業として、何百回とこの「お迎えの現場」に立ち会い、あらゆるトラブルに対処してきました。
そして今は行政書士として、書類の作成だけでなく、現地の石材店との手配や調整、当日のスムーズな進行までをトータルでサポートできる唯一無二の強みを持っています。
ご先祖様を優しく、そして安全に新しい場所へお連れするために。私たちにお任せください。
~ 遠くの「心配」より近くの「再会」 ~