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行政書士事務所

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「寿陵」の知恵に学ぶ。墓じまいという引き算を、未来への足し算に変える方法

2026.06.11

終活という言葉が定着した昨今、お墓にまつわる2つの言葉が注目されています。

一つは、生前にお墓を建てる「寿陵(じゅりょう)」。

もう一つは、今あるお墓を整理する「墓じまい」です。

一見すると、新しくつくることと、無くすことという真逆の行為に思えるかもしれません。

しかし、石材店で15年お墓を見守り、現在は墓じまい専門家として多くの相談をお受けしている私は、この2つには深い共通点があると感じています。

今回は、墓じまいが持つ「ネガティブなイメージ」をガラリと変える新しい視点をお話しします。

1. ポジティブな「寿陵」と、ネガティブな「墓じまい」

一般的に、寿陵はとてもプラスのイメージ、ポジティブなものとして捉えられています。

古くから生前にお墓を建てることは「長寿」や「子孫繁栄」をもたらすおめでたい行為とされ、仏教的にも功徳(くどく)が高いと言われているからです。

「自分の納得のいく家を建てる」ようなワクワク感もあります。

一方で、墓じまいはどうしてもマイナスのイメージ、ネガティブに捉えられがちです。

「ご先祖様に申し訳ない」「お墓を壊してしまうなんてバチが当たるのではないか」「我が家の歴史が終わってしまう」という、罪悪感や寂しさがつきまとうからです。

しかし、本当にそうでしょうか。

2. 元気なときに、動けるときに、整理する価値

寿陵の一番のメリットは、本人が元気なときに、自分の足で動けるときに、自分の意思で未来の安心を用意できる点にあります。

実は、この「元気なうちに自分で決める」という考えは、墓じまいにこそ必要なものです。

私が現場監督時代に見てきた最も切ない光景は、名義人が亡くなり、残されたご遺族が「お墓の場所も、中のお骨の数も、これからの管理のことも何も分からない」と、途方に暮れながら行う墓じまいでした。

自分が健康で、判断力もしっかりしているうちに、次世代の負担を減らすために動く。

それは、決して後ろ向きな「終わり」ではありません。

3. マイナスのイメージを「寿陵」の視点でプラスに変える

墓じまいをネガティブに感じてしまうなら、その意味を「寿陵」と同じ、ポジティブな未来への準備に書き換えてみませんか。

今あるお墓を壊して更地にする(引き算)と考えるのではなく、「自分と家族の未来のために、一番心地よく手を合わせられる新しい形にする(足し算)」と捉え直すのです。

実際、生前に墓じまいをされて、アクセスの良い納骨堂や樹木葬へお引越し(改葬)をされたお客様は、皆様一様にパッと明るい笑顔になられます。

「自分が元気なうちに綺麗に整理できた」という達成感と、「これで子供たちに迷惑をかけずに済む」という安心感。

それはまさに、寿陵でお墓を建てたときと同じ、極めて前向きでポジティブなエネルギーに満ちています。

最後に:あなたの前向きな一歩を支えるために

墓じまいは、家族の歴史を消し去ることではありません。むしろ、次世代へとその想いを正しく繋ぐための、優しさに溢れた「未来への贈り物」です。

私は石材店での15年間、お墓を建てる喜び(寿陵)も、お墓を整理する切なさ(墓じまい)も、すべて現場で肌に触れて知ってきました。

そして今は、行政書士としてそのお引越しを法的に守る代理人になれます。

「元気なうちに、うちのお墓もすっきり整えておきたいな」 そう思われたら、それが最高のタイミングです。

~ 遠くの「心配」より近くの「再会」 ~