「建てる」から「整える」へ。石材店勤務の私が、今、行政書士として伝えたいこと
関東首都圏を中心に、お墓の仕事に携わって15年以上が経ちました。
石材店に入社したばかりの頃、私の主な仕事は「新しいお墓を建てること」でした。お客様と一緒に墓所を歩き、どのような石を使うか、どんな彫刻を施すか。ご家族への想いを形にする「墓石」という一生に一度の大きな買い物をお手伝いすることに、やりがいを感じていました。
しかし、この15年で、お客様からのご相談内容は驚くほど変わりました。 今は、新しいお墓の話よりも、圧倒的に「今あるお墓をどうするか」というお悩みが中心です。
15年前と今の「相談」の決定的な違い
かつては「立派な墓石を建てて、子孫に繋ぐこと」が当たり前のゴールでした。 ところが現在、私のもとに届くご相談の多くは、次のような切実なものです。
- 「田舎にお墓があるけれど、もう体力がなくてお参りに行けない」
- 「自分が元気なうちに、子どもに負担をかけない形に整えておきたい」
- 「誰もいなくなった実家のお墓を、放置しておくのが申し訳ない」
つまり、時代の主役は「建之」から、お墓を整理して次の形へ移す「墓じまい」へと移り変わったのです。
墓石を壊すだけが「墓じまい」ではありません
「墓じまい」という言葉を聞くと、どこか寂しい、ご先祖様に申し訳ないという気持ちになる方も多いでしょう。しかし、現場監督として3年、営業として12年お墓を見守ってきた私は、少し違う考えを持っています。
今の「墓じまい」は、決してご先祖様を捨てることではありません。むしろ、「今の時代に合った、新しい供養のかたちに住み替えていただくこと」だと考えています。
最近では、伝統的な墓石以外にも、さまざまな選択肢が増えました。
- 緑に囲まれて眠る「樹木葬」
- 天候を気にせずお参りできるビル型の「納骨堂」
- 跡継ぎの心配がいらない「永代供養墓」
こうした新しいかたちは、決して「手抜き」ではありません。むしろ「遠くの心配より、近くの再会」という、今の家族の愛情から生まれた、現代のお墓のあり方だと思います。
石材店での15年と、行政書士としての「私の役目」
私は、石材店での現場経験を胸に、現在は「行政書士」として活動しています。なぜ、石を運ぶ仕事から、書類や手続きへの仕事に移ったのか。それには理由があります。
墓じまいや改葬(お墓の引越し)をしようとすると、想像以上に高いハードルがいくつも立ちはだかります。
- 行政手続き: 役所に提出する複雑な書類の作成。
- 寺院との対話: 長年お世話になったお寺様への切り出し方や、ご供養の相談。
- 工事の適正価格: 石材店から出された解体費用の見積もりが、妥当なのか。
石材店にいた頃、手続きがわからずに途方に暮れる方や、工事費用の相場がわからず不安そうな方をたくさん見てきました。
「現場の裏側まで知っている自分が、墓じまいの専門家になれば、お客様を最初から最後まで一人にせずに済むのではないか」
それが、私の今の原動力です。 私には、15年かけて築いた寺院や霊園、そして全国の石材店との信頼関係があります。工事の施工内容が正しいか、見積もりが高すぎないか、現場監督の目で見極めることができます。そして行政書士として、法的な手続きをスムーズに進めることができます。
最後に:この春、一歩踏み出してみませんか
お墓のことで悩むのは、あなたが誰よりもご先祖様やご家族を大切に思っている証拠です。
「田舎のお墓が気になるけれど、どこから手をつければいいかわからない」 「まずは話を聞いてほしい」
そんなときは、どうぞお気軽にご相談ください。 私は、墓石を売る営業マンでも、ただ書類を作るだけの行政書士でもありません。「大切な想い」を、今の時代に合ったかたちへと繋ぎ直す「お墓のプロフェッショナル」でありたいと思っています。
この春から、心が軽くなるような「納得のいくお墓のカタチ」を、一緒に見つけていきましょう。