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行政書士事務所

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墓地、墓石、遺骨の特定

2026.06.05

墓じまいや改葬(お引越し)を進める際、最初に行うのが「お墓の特定」です。

「自分のお墓なのだから、間違えるはずがない」と思われるかもしれません。しかし、実はここが最初のとても大事な一歩になります。

大規模な霊園はもちろん、地域の古い墓地でも、お墓を正しく特定し、さらにその中にあるお遺骨を確認するまでには、プロの経験と知識が不可欠です。

石材店で15年、数々の現場を指揮してきた私が、その舞台裏をお話しします。

1. 似たお墓が並ぶ中で「我が家のお墓」を見つけるには

都立霊園などの大規模な霊園では、住所のように「〇区〇側〇番」といった区画番号が割り振られているため、一見すると特定は簡単に思えます。

しかし、広大な敷地に同じような形の墓石が何千基と並ぶ光景を前にすると、目印を見失ってしまうことも少なくありません。

さらに難しいのが、地域の共同墓地や古い集落の墓地です。

地域によっては、同じ敷地の中に同じ苗字のお墓が多数並んでいることがよくあります。

そこで手がかりになるのが、ご家族からお預かりする古い写真や、「隣に大きな木がある」「入り口から何番目」といった細かな特徴です。

私たちはそれらの情報をもとに現地へ赴き、パズルのピースを合わせるようにお墓を探し出します。

2. 最後の決め手は、石に刻まれた「家族の歴史」

場所の目星がついたら、次に行うのが彫刻の確認です。

正面の「〇〇家」という文字だけでなく、墓石の側面や裏面に刻まれた「建之者(お墓を建てた人)」のお名前や建之年月、そして家紋を、お客様の手元にある古い記録と照らし合わせます。

また、ご先祖様のお名前や命日、戒名が刻まれた「墓誌(ぼし)」があれば、それも重要な証明になります。

これらを一つひとつ確認して初めて、間違いなく「あなたのご先祖様のお墓」であると特定できるのです。

3. まだ気が抜けない、カロートの中の「遺骨の確認」

お墓が特定できたら、いよいよ「骨出し(取り出し)」のためにカロート(納骨室)を開けます。しかし、実はここからが、一番気が抜けない瞬間です。

お納めしてある遺骨が2〜3柱程度であれば、確認はそれほど難しくありません。

最近の骨壷にはお名前が書かれたシールが貼ってあったり、壷に直接墨書きされていたりすることが多いからです。

しかし、お墓の歴史が長い場合、複数の骨壷が納められていたり、事前の想定よりもお骨の数が多かったりする事態が頻繁に起こります。

「聞いていた数より一柱多い」 「骨壷の文字が結露で消えていて、誰のものか分からない」 「古いお骨が骨壷から出され、土に還り始めている」

こうした想定外の状況に直面したとき、役所の手続き(改葬許可申請)をどう進めるべきか、一般の方が判断するのは非常に困難です。

最後に:現場の知識と経験で、お客様に安心を

私は石材店での15年間、営業としてお客様の想いを聞き、施工監督としてこうした「お墓を開けてみなければ分からない瞬間」に何度も立ち会ってきました。

だからこそ、行政書士として書類を作るだけでなく、現場で培った「お墓と遺骨を見極める知識と経験」を使って、トラブルを未然に防ぎます。

~ 遠くの「心配」より近くの「再会」 ~